分譲地って本当にいいの?実際にあった怖い話…

土地探しからの家づくりという方も多いですよね。
土地探しをしている方なら一度はハウスメーカーからおすすめされたことがあるであろう大きな土地を区画に分け、家を建てる為の土地に分割して販売する「分譲地」。

私も住宅営業をしていた時には、
おススメ出来る分譲地があれば
必ず提案していました

そんな分譲地にお住まいになったお客様から聞いた実際にあった怖い話を交え、
分譲地のメリット・デメリットをお伝えします。

この記事は

  • これから土地探し!
  • 分譲地って最高にいいと思っているけど?
  • 分譲地での生活のデメリットを知りたい

という方におススメです

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分譲地とは?

分譲地とは、不動産会社や住宅会社が大きな土地を「家を建てるために最適な土地」に分割して販売する土地のことです。

例えば、畑や田んぼ、山林などもともと宅地ではなかった場所を整地して、マイホームを建てて住みやすくした土地等です。

分譲地のメリット

分譲地に家を建てる場合のメリットを簡単に紹介!

インフラが整備されていたり、仲介料がかからない

分譲地は住宅を建てることを前提に作った土地なので、電気、ガス、上下水道などのインフラはすでに整備されています。
つまり、土地を購入してすぐに住宅を建てることが出来る!
生活インフラを整備するコストが必要ないため、他に予算を使うことも出来ます。

中には分譲地として販売していても「オール電化住宅促進」として、
ガス管が敷地内に引き込みをあえてせず販売する分譲地もあります。
土地資料をしっかりチェックしてください!

また、分譲地は不動産会社や住宅会社が所有している土地を分割して販売しているケースがほとんど。
所有している不動産会社や住宅会社から直接購入すれば仲介料がかからないケースも多くあります。
「取引形態」についても要チェック!

ただし、指定の建築会社でしか建物を建てることのできない「建築条件付の土地」もあるので建物にもこだわりをもって家を建てたいという人は注意!

住みやすくなるような街並みの計画

分譲地を作るには市町村や国の定めるルールに従う必要があります。
例えば公園。
分譲地の大きさによって、公園を作らなければいけなかったり、公園の面積の指定もあります。

また、100区画などの分譲地の場合 商業施設の誘致などを行う分譲地もあります。

土地をおススメする立場だと、
徒歩圏内にスーパーは最高のおススメポイントです

土地を買う人は利便性が高まりハッピー × 誘致される商業施設はある程度の利用者の確保が出来てハッピー という、
まさに Win-Winな関係に!

家建て世代のファミリー層が多くなる

家を建てる世代を国土交通省の「令和2年度住宅市場動向調査報告書」で見ると
土地を購入しての家建て世代は

と、ほぼ半数以上が20代~30代の子育て世代。

新しく開発された分譲地なら、全員がほぼ同時にその場所に移り住み、新たなコミニティを形成しやすいのです。

子育て世代が多いからこそ、
子どもを軸に人間関係が構築しやすい♪

話が合うご近所の方を作りやすいのは親にとってもメリットですが、
子どもにとっても年の近い友達が近くにいるというのは大きなメリットです。

夏休みや春休みなどの長期休暇
「約束しなくても会える近所の友達」って
親としてもありがたい…

分譲地のデメリット

いいことずくめの分譲地?!と、思いきや…意外なデメリットが潜んでいるかも。

実際に分譲地にお住まいの方に起こった話を元にデメリットをまとめます。

未開拓の地を開拓し分譲地にするため、駅から遠いことが多い

分譲地は前述の通り、畑や田んぼ、山林などもともと宅地ではなかった場所を整地して、マイホームを建てて住みやすくした土地が多いのです。
駅の近くはすでに住宅街になっており、分譲地は作りにくいことの方が多い。

つまり、分譲地は郊外を開拓して作られていくことが多いのです。
その為、駅などの交通手段をメインに考えていると生活しづらいことも。

子どもが小さいときは考えていなかったけど…
子どもが高校生になった今、駅まで遠く
子どもを学校まで送迎が必要になってしまった…

なんていうことも。
公共交通機関を使うタイミングがいつか訪れる時の為にも、駅やバス停までの利便性も考慮したいですね。

まぁ、うちのエリアは一人に1台車が必要だから
郊外でも問題ないでしょ…

と、お考えのあなたっ!!!
老後に車を手放した後も問題なく生活が出来るのか、もきちんと考慮しておきましょう。

「車を手放した老後はネットスーパー使うからいいや。
だからこそ、自然豊かな郊外にのんびり暮らしたいな」
とお考えの施主さんもいましたよ

まわりにどんなお家が建つのかが分からない

ぽつんと空き地を購入して家づくりする場合はすでに周りにお家が建っており、
隣や裏のお家の窓の位置や建物位置などを考慮しての家づくりができますが、
分譲地の場合はほぼみんなが「いっせーので!」で家を作るので、その考慮が出来ないことが多いです。

そのため、家が完成してから

うちのリビングの窓を開けると、
隣のお家のキッチンの換気扇のにおいが…

なんていうことも…。

ぽつんと空き地で家づくりをしたとしても、
隣のお家がいつ建て替えするかはコントロールすることが出来ないので、難しいトコロです…

マウンティング合戦に巻き込まれるかも?!

実際に本当にあった怖い話です…。

お隣問題①

お隣とのお付き合いが良好なだけに悩む?! 生活レベル違いすぎ問題

これは、私の友人に実際にあった怖い話です。

友人は利便性の良さから大型分譲地に土地を購入し家を建てました。
ご近所の方とも年が近く、良好な関係性でした。
そんなご近所の方の提案で、近隣3軒の仲良しグループでお庭で持ち寄りBBQをすることに。

いざ、BBQスタート!

友人はスーパーで購入したお肉やお酒、野菜などを持ち寄りBBQに参加しました。
が、
ほか2軒のお家の方が持ち寄ったお肉は紙で包まれたお肉屋さんで購入された高級肉。

友人はこう語ります。

我が家が持ってきた肉を出すのも恥ずかしかった…し、
出されたお肉も食べてもいいの?って感じだった…

のちにそのお隣2軒がお医者様や士業の先生だったことが発覚。

我が家とは生活レベルが違った…

とは言え、大変良い方たちで子ども同士も仲が良く、公園でお会いしたり井戸端会議は楽しい!
けれど、定期開催されるBBQに参加するとなると
かなりお金がかかってしまいお付き合いが大変…と悩む日々が続いたそうです。

今は子どもたちも大きくなり、
習い事などでBBQの開催頻度がかなり減ったみたい。
仲が良いからこそ、困ることもあるんだ…

お隣問題②

「どこの学校?」「あの車って…」 マウンティングしてくるご近所さん

これは、私の叔母に実際にあった怖い話です。

叔母は子供の誕生を機に、大型分譲地に土地を購入し家を建てました。
やはり子どもが小さい家庭も多く 子ども同士も仲良く ご近所さんともすぐに仲良しに。
ご近所の方と旅行に行ったり、海に行ったり、家族ぐるみのお付き合いが続きました。

が、子供たちが高校生くらいになると状況は一変。

え、長男くんあの超進学校に受かったの?
……へぇ~デキル子なんだねぇ…

今まで仲良くお付き合いしていたご近所さんのおひとりからそんな言葉をかけられたり、

ご主人、あの一流企業にお勤めなの?
……だからあんなにいい車に乗ってるんだ

なんて言われたり。

30代前後は(お勤め先や働き方にもよりますが)どんな家庭もほとんどお給料などは変わりませんが、
家を建てた10年後、20年後には 出世して役職が付お給料が増える人、役職なしの人などお給料の差が出てきます。

(厚生労働省 『令和2年賃金構造基本統計調査』より)

厚生労働省から出ているデータベースだと
部長になっている人は60万円。課長は49万円。係長は38万円と、
ポジションによっての賃金格差が出てくるのです。

また、分譲地の場合などは建物の前に車を駐車するため車のメーカーや車種が丸見え状態。

他にも、どんな頻度でお出かけしているのか、など
「見せようと意識しているわけではない、のに見られて なぞのマウンティングに巻き込まれる」ことがあります。

子どもが小さいうちは格差がなかったのに
住み始めて何十年後にいきなりマウントに巻き込まれるとか…怖い…

もちろん、上記2件は必ず起こるとは限りません。
ただ、ぽつんと売り土地に家を建てる場合は
お住まいになる方の年齢層も様々であったりするため 上記の2件の様な事件が起こりにくい場合もあるのです。

人と街と同じく老化、劣化していく

大型分譲地の場合、家づくり世代の20代~30代が中心になってお住まいすることが多いです。
お住まいになっている住人の皆さんがお若いうちは活気がある素敵な町になりますが、どうしても人は歳をとります。
それと同じく、町も劣化していくのです。

建物が古くなってり、街並みが古くなることもデメリットですが、
町内の住民がお年を召してからの、町内の整備など 高齢になるとしんどい作業を
率先して頑張ってくれる若い人がいなくなると少し大変かも。

まとめ

分譲地のメリット・デメリットをまとめてみました。

家を建てることを考えると、
費用面や気軽さなどを見ても分譲地は住宅営業マンなどの「建てる側」であればおススメしやすいです。
メリット部分の「子どもに友達ができやすい」「同じくらいの年齢層の方が多い」など毎回お伝えしていました。
「近所の方と同年代だからこそ、お付き合いがしやすいかも?」って皆さん思いますよね?
住宅営業マンは土地が決まらないと、その後の図面の提案などが押したり、
土地提案の最中に競合他社が増えたりする為、
自分の契約の為に「早く土地を決めるための提案」をどんどんしてくれます。

ですが、住宅営業マンの提案から一歩踏みとどまり、
実際にお住まいになる自分たちの「建てた後の生活」のことも考え、
広い視点や長い視点で土地についても考え
自分たちにとってのベストな土地が分譲地なのかどうか、
どんな土地が自分たちのベストなのか。

デメリットがない土地はありません。
がメリットのない土地もありません。

About me

谷(たに)です

  • 住宅会社営業ウーマンとして10年以上家づくりのお手伝いをしてきました。
  • 2020年に自邸のマイホーム計画スタート。2023年3月に引渡し。
  • 現職は家づくりの相談をうけたり、不動産屋さんをしています。
  • 2013年産まれの男児と夫の3人暮らし。
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