マイホームの計画で一番費用を抑えつつ、かつ 大きく雰囲気を変えこだわり感を出しやすいのが壁紙(クロス)です。
ただ、このクロス選び、注意しないと
新築時は良かったけれど、2年後に後悔…
なんていうことにならない様にクロス選びの注意点をまとめます。
この記事は
- これから家の内装打合せ
- 費用を抑えつつ、こだわり感のあるおしゃれな家にしたい
- 建てた後のことも考えたい
という方におススメです
量産(普及)クロスと1000番クロスの違い
壁紙は昔はその字のごとくガチの紙でした。(紙以外にも生地物クロス、珪藻土クロスもあります)
紙でできたクロスは経年劣化が早く、汚れが拭き取れずメンテナンスでは不便な為
現在はメンテナンスがしやすいビニールクロスが普及。
国産メーカーは サンゲツ、シンコール、リリカラ、ルノンなどが精通しています。
それぞれのメリットは以下の通り。
量産(普及)クロス | 1000番クロス | |
---|---|---|
デザイン | 3種類程度のインクから作られるので色や柄のクロスが少ない | 多色のインクで作られるので色や柄等のデザインが豊富 |
機能 | 機能性がない(全点防かび機能付き・一部表面強化あり) | 汚れ防止・表面強化・消臭・マイナスイオン・アレルギー抑制・吸放湿などの機能性が選べる |
厚さ | クロスの厚みが薄いものが多く下地が目立ちやすい。 | クロスの厚みが厚めなので下地が目立ちにくい |
施工 | 下地やジョイントの目立ちにくい材料が多く、施工難易度は高くない。 | 入念な下地処理が必要だったり、ジョイントが目立つなど、施工難易度が高い物も多く、経験・技術力が必要な物もある。 |
価格 | ㎡単価 850円(税抜き) | ㎡単価 1250円~ |
一般的には各住宅メーカーも普及品を「標準クロス」として使用し、オプションとして「1000番」クロスを使用しています。
1000番クロスはすべてが同額ではなく、選ぶ種類や素材や機能によって金額もマチマチ。
やはり1000番クロスの方が種類や色柄も多いので見ているのはすごく楽しい!
イメージ写真も載っているので、参考にしやすい。
また、キャラクターなどとコラボレーションしていることも多く、
ミッフィーやリラックマ、ムーミン、キティちゃんなどかわいい壁紙も多い。
そして、機能性壁紙も出ているので、トイレや寝室は消臭効果…などと機能重視でも選びやすい!
例えばトイレの場合
天井: 1.66㎡≒ 2㎡
壁 :13.10㎡≒15㎡
計 : 17㎡×1000番クロス(1,500円/㎡)=25,500円
と他のオプション品と比べ安価に、機能や雰囲気を変えることが出来るのです。
あとは、天井まで必要なのかどうかなども含めて
機能、好みのデザイン と 金額 の天秤がどちらが振れるかで決めていくべし!
そんな感じで部屋の一部分などに1000番クロスや色柄のクロスをはるアクセントクロスは
マイホームづくりの中では比較的に安価にかつ、家の雰囲気をガラリと変え、おしゃれ感を出すことが出来るのです!
クロス選びの後悔ポイント3選
量産クロスでも1000番クロスでも注意点があります!
入隅、出隅の貼り分け場所を間違えて変なところで切れ目が
部屋にはでっこみ引っ込みが必ずあります。
一部分の天井を下げておしゃれに演出する 下がり天井や
マンションなど構造的にどうしても必要な柱や梁など。
そんなでっこみ引っ込みをイメージして壁紙を決めていかないと、変なところで切れ目が出来てしまうことも…!
引っ込んでいる部分を入隅、出っ張っている部分を出隅と呼びます。
出隅はどうしても飛び出ているので、人が触ってしまったりして汚れたり、はがれやすくなってしまう部分です。
その為、壁紙の接合箇所がくると弱くなってしまうのです…!
全面 柄・色ありクロスを使ってメンテナンスに後悔
全面 柄あり、色ありクロスかわいいですよね!外国感があって!
そこにシビれるあこがれるゥ!!!
が、新築して初めての冬を超えると、
どうしてもクロスとクロスの結合部(とくに入隅)部分のクロスが割れてきます。
木造住宅だと、木材の乾燥や収縮で柱や梁が動きます。大体2~3年で落ち着くと言われていますが、
その動きに合わせてクロスも引っ張られ割れてしまうのです。
またドアや窓回りも家の中では振動の起きやすい場所です。揺れや振動によってわずかですがねじれが生じ、ひび割れることも多いです。
そんな時は壁用コーキング材を使って隙間を埋めるメンテナンスがおススメです。
少しの割れやクロスの剥がれ、画鋲などのあとであれば、このコーキング材を充填し、優しくなぞってあげるだけで
あら不思議!目立たなくなります!
一件落着~と思いきや
全面に柄があったり、色があるクロスだとこの補修をすると…
色がぴったり一緒ならいいけれど、色が合わないとツギハギみたいになります!!!
ひいき目に見ても…差し色…???
コーキングでも何種類か色の展開はありますがご自宅に選んだ壁紙とぴたり一緒にするのは至難の業。
中には色コーキング自体を混ぜて調合することもありますが、どのくらいの量が必要なのかなど考えると果てしなく難しい。
憧れの輸入クロス♡かっわいい~♡♡だけどデメリットだらけ?!
輸入クロス、本当にかわいいのですが…施工がめちゃくちゃ大変。
最近ではネット通販で輸入クロスを持ち込みたい♡という方も増えていますが、
海外製のクロスはガチで紙!施工がとても大変なのです。(ビニールクロスもありますが、ほとんどが紙です)
汚れが飛んだら…落とせないのよっ!
特に輸入クロスは国産のクロスと比べて幅が狭いので、国産クロスの倍以上に量を貼らなければならないのです。
その為 施工する壁紙屋さんは特に嫌がります。
だって倍の仕事しないといけないんだもん…
また、壁紙自体が薄く、下地の処理には注意が必要です。
下地の処理がきちんとできていないと、その部分から剥がれてきたり、壁紙が浮いてしまったりします。
これは国産クロスでも起こりえますが、リスクが輸入クロスの方が大きいのです。
また、輸入クロスならではのかわいい柄ですが、ジョイント部分が目立ってしまうデメリットも。
そりゃ、幅が狭いためジョイント部分が国産クロスの倍出てしまえば目立ちますよね…。
と、かわいい以外には施工の精度問題、クロス自体の扱い、メンテナンス性、価格が高くなってしまうこと
などデメリットが多い壁紙です。
まとめ
おしゃれな家にしたい♡と思ってついつい大量に使ってしまう1000番クロス。
確かにオプション扱いでプラスの金額はかかってしまいますが、他のオプションと比べれば
金額に対してお部屋のイメージがガラッと変わる為コスパがいいオプションです。
ただし、使うところ、貼り分け方をしっかり考えないとめっちゃ後悔します。
建てたその時はかわいくても、住んで2年経ったときには…。
目先のことだけではなく、建てた後のメンテナンスのことも気にかけて。
クロスの割れは必ず起こります。
コメント