家づくり検討中の人とお話していると
「担当の人がいいんだよね」なんていうキーワードをよく聞きます。
実際 私自身が 住宅営業マンをしていた際もありがたいことに「谷さんだからこの住宅会社に決めたよ」とおっしゃっていただけることもありました。
営業冥利に尽きます…!
家づくりの入り口から、完成まで一緒にゴール(または新たなスタート)を目指すパートナー。
もちろん自分に合う「良い」担当者がベストだと思います。
住宅業界にいてふと思った「良い」営業マンって…について考えてみました。
この記事は
- ベテラン営業マンが担当者だから安心♡と思っている方
- これから「良い」担当者と巡り合いたいと思っている方
- 住宅営業マンとして頑張っていきたい!と思っている営業マン
という方におススメです。
担当者の住宅業界歴が長いと なんか安心する
4月に新卒になったばかりの社会人1年目の営業マンと 住宅業界歴20年のベテラン営業マンだったら…
やはり住宅業界歴の長いベテラン営業マンの方が安心できると感じると思います。
確かに。
「初めて執刀します…」という執刀医よりも
ベテランの執刀医の方が安心するもんな~
- 業界歴が長いから経験豊富でたくさんアドバイスしてくれそう。
- 不動産屋さんや他社とのパイプが太く、より条件の良い土地などの提案に繋がりそう。
- ベテランならではの立場で値引き裁量などをたくさん持っていそう。
など。
初めての家づくりだからこそ、わからないことがたくさんという方は
家づくりに携わってきた歴史が長い担当者だからこそ安心感を持つことも多いです。
私自身も、新人から中堅と、住宅営業マン歴が長くなるにつれ、確実に知識や提案の幅は広がりました。
1年目より2年目の提案、2年目より3年目の提案の方が良い提案が出来ます。
沢山のお客様の家づくりを一緒にさせていただく事によりどんどんレベルアップしているなと自信で実感できました。
だからこそ、「業界歴が長い」ベテラン営業マンだから安心できるという気持ちもすごく分かります。
が、「業界歴が長い」=「良い」営業マンなのか?と疑問に思うことがありました。
「業界歴が長い」=「良い」営業マン?
私は新卒で入社した住宅会社に10年以上勤めましたが、
その間に転職で新しく入社する方や、逆に転職で退職する方をたくさん見ました。
私と同じく新卒で入った同期は13人いましたが、入社3年後には5人に激減していました。
住宅営業マンの離職率はかなり高かったと思います。
今は働き方改革や企業のOJTなどが充実してきた印象です。
そんな中で感じたのは 「業界歴が長い」=「良い」営業マン というわけではない、と感じました。
実際に何人かお会いした「他社から転職してきた 業界歴が長い人」について同じ傾向が強いな、と思うことをまとめます。
業界歴は長いけど…
住宅業界での転職は割と同業他社への転職が多いです。(異業種転職は 保険屋さんへ転職が断然多い)
Aハウス → Bホーム → C工務店 みたいな感じ。
社内の細かいルールや建物の工法の違いがある場合もある為、
若干前職と異なる部分はありますが、家づくりの大まかな流れはどこでも一緒です。
さらに、離職率が高いため、営業採用の求人はかなり多くの会社が出ており、
同業他社転職は「即戦力!」として会社側も期待しての採用ケースが多いです。
いろんな意味で需要と供給が成り立ってる世界線…
という世界線のため、
業界歴の長さと比例して、転職回数が 3回以上 という方が多い印象でした。
転職理由は…ノルマ達成が出来ない「売れない」営業マンだから?
即戦力と期待された同業他社転職してきた業界の長いベテラン営業マン。
ある程度の研修を受けた後、モデルハウスの案内からの現場配属になりますが、
なかなか契約に結び付かない…!
そして、コンスタントな契約にならず、ノルマ達成に至らない。
というケースがすごく多いように感じました。
住宅営業マンは1年や半年、四半期ごとのノルマが会社から課せられています。
年次や経験値、昨年の実績や、会社の業績などからノルマは個人によって変わってきますが、
もちろん経験値のあるベテラン営業はそれ相応の経験があるとみなされノルマが課せられます。
が、ことごとくみんなそのノルマを達成できない。
そんなことが続くと、
会社からの当たりも強くなり、経験の浅い社員からも「経験者なのに…?」という雰囲気が出ていることもあります。
メンタルが強くないと会社に居づらい雰囲気に…。
と、そんな雰囲気がしばらく続くと
ベテラン営業マンが「退職」という知らせが朝礼で発表されるのであった…。
もしかして…クレームで…?
住宅営業をしていると大なり小なり自身のミスや、チームのミスなどでクレームを頂くこともあります。
住宅業界はクレーム産業って言われてる。
それを平気で思っている業界自体の神経もどうかと思うけど…
クレームの大きさや起こった理由や内容によっては大きな責任を感じます。
だからこそ、起こってしまったことに対して最善を尽くしたいと思うべきですが、
中にはクレームから逃げるような担当者も。
逃げたくなる気持ちもわかるけど…
お客様はどうなるの…?
クレーム → クレーム対応で精神的にも、時間的にも新規のお客様の対応が出来ずらい → ノルマ未達
という負のスパイラルに突入してしまうことも…。
社歴の長い営業マンは?
私は 住宅業界経験が長いベテラン営業マンよりも、社歴の長いベテラン営業マンの方が安心できると思います。
住宅営業マンをしていて私自身が「辞めたい」と思ったときは
- ノルマが達成できそうにない時
- クレームなどによりお客様に迷惑をかけたり、不安にさせてしまった時
- 仕事量が多く、拘束時間が長い時
の3つの理由から。
これって結局自分のことばかりなんだと思います。
それでも辞めなかったのは
- 住宅営業にやりがいを感じていた
- 上記の辞めたくなる理由をクリアー出来るようになったこと
- お客様に対して責任があった
という3つの理由。
もちろんノルマが達成できるのでお給料もUPするという自分にとってのメリットもありますが、
お客様の家づくりを一緒に出来ることが楽しかったから続けられてきたし、
そんなお客様の家づくり以降も続く生活を見守りたいと思っていたからこそ社歴が長くなりました。
\そう思っていたけど転職した理由はこちら/
また、社歴が長くなることで
自社の商品に詳しくなり、実際にお住いのお客様から住まい心地を聞く機会なども増え
自社の建て方を最大限引き出せる、
また施工上のデメリットも最小限に出来る提案 が出来るようになりました。
これは、単純に住宅業界に長くいた、というだけでは知り得ない情報だと思います。
そして、自分の住宅会社を選ぼうとしてくださっているお客様に一番還元すべき提案です。
転職理由を聞いてみて!
住宅会社をてんてんとしている人は悪!みたいにお伝えしてしまいましたが、
転職している人が悪いとも思いません。
転職の理由による、と思います。
知り合いの工務店の社長さんで
新卒入社は全国展開 大手ハウスメーカーに入社。
が、自分を選んで契約してくださったお客様を残し、全国転勤があり「お客様の一生を自分が支えられる会社にいたい」と思い大手ハウスメーカーを退職。
お客様の一生を見れるよう、地元工務店へ入社。
少数精鋭だったため、やりがいをもってお客様の家づくりのお手伝いをして業績を伸ばしていたが、そのうちに地元工務店の社長の経営方針に疑問が。
「このままではこの会社は潰れてしまうのでは。そうなった時に一番困るのはお客様だ。お客様を一生守れる会社を、作るしかない」って起業した。という方がいます。
すごい覚悟だ…!
こんな納得できる理由だったら、この人がいてくれる住宅会社なら…って思えると思います。
住宅業界歴が長い、ことはもちろんメリットです。
そのメリットをさらに活かせるような「マイナス面」での転職なのかどうか。
その担当者がどういう気持ちで今までの家づくりやお客様と向き合ってきたのかを聞いてみて、
納得できる転職理由なら安心できる担当者なのかどうか、を確認してみて下さい。
コメント