住宅新築、マンション購入の際にかかる諸費用とは?いくらかかる?

家づくりを考えた時にまず考えるのは土地のこと?住宅会社のこと?間取りのこと?
意外と落とし穴になる家と土地以外にかかるお金のことをまとめました。

この記事は

  • 予算のことが心配
  • 諸費用っていくらかかるのか知りたい
  • そもそも、私って諸費用がかかる?
  • 総額見積りをもらったんだけど…

という方におススメです。

contents

諸費用とは何か

私、住宅営業マンになるまで、家づくりにかかるお金って土地を買う費用+建物を建てる費用 だけだと思っていました。
実は、家を建てるにはいろいろなことに、いろいろなお金が必要になってきます。
そんないろいろな費用を「諸費用」と総称しています。

購入する物件によってはかかる費用があったり、
住宅ローンの借入先によってかかる費用があったりとケースバイケースな諸費用。

ケースバイケースすぎるのでマンションのチラシや建売のチラシには項目が出てこないのです。
そんな諸費用について ケースバイケースをなるべく細かく想定してみました。

どんな時に何の諸費用がかかる?

まず、どんな時、何の物件を買うかによって諸費用がかかるかどうかが変わってきます。

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧
〇=かかる、△=かかる場合とかからない場合あり、×=かからない

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
印紙代
登記費用
住宅ローン費用
仲介手数料
不動産取得税
固定資産税
修繕
積立基金
××××

それぞれの項目について細かく見てみましょう

印紙代

〇=かかる △=かかる場合とかからない場合あり

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
印紙代

マンション、住宅 新築、中古問わず不動産を持つ場合には契約が必要になります。
その場合の契約書に決められた額の印紙を貼り、割り印して納税します。
印紙の代金は契約する物自体や価格によって変わってきます。

それぞれの契約の内容と、価格による印紙税額

それぞれの契約の内容と、価格による印紙税額はコチラの通り

契約書記載金額土地購入、建売購入、マンション購入
不動産譲渡契約書、売買契約書
注文住宅を契約
建築工事請負契約書
住宅ローンを借りる契約
金銭消費貸借契約書
500万~1,000万以下5千円5千円1万円
1,000万~5,000万以下1万円1万円2万円
5,000万~1億円以下3万円3万円6万円

例えば
土地を購入して、注文住宅を建てるという方は 土地の売買契約書+建築工事請負契約書 の2通の契約書を作成するのでそれぞれの価格に応じて印紙代が必要になります。
注文住宅を購入する方は 売買契約書の1通を作成 という形です。

また、契約を対面にするのか、電子契約で行うかによっても、印紙代がかからないことも。

契約書記載金額土地購入、建売購入、マンション購入
不動産譲渡契約書、売買契約書
注文住宅を契約
建築工事請負契約書
住宅ローンを借りる契約
金銭消費貸借契約書
電子契約の場合契約行為自体今のところ
できないため書面での契約が必須
=印紙代はかかる
かからないかからない

今のところ土地売買、建売売買、マンションの売買などの不動産売買は電子契約は出来ません。
が、2021年5月にデジタル改革関連法が成立し、2022年5月を目処に不動産売買の電子契約になる見通しです。

注文住宅の契約の際の建築工事請負契約、住宅ローンを借りる契約の金銭消費貸借契約はすでに電子契約が可能となり、各住宅会社や各銀行の取り組みがあれば、印紙代がかからない契約を指定することも可能です。
地方銀行でもWEB契約の取り組みがある銀行も増えてきました!

我が家は注文住宅の契約時に
WEB契約を選びました。

WEB契約でのメリット、デメリットについてはまた別の記事でまとめます。

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧に戻る△

登記費用

〇=かかる

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
登記費用

登記費用と一言でくくってしまいましたが、不動産を持つ場合にさまざまな登記が必要になります。

登記を超簡単に言うと、
この土地や建物などの不動産という財産を
いったいどんな大きさで、どんな種類で、誰が持っているか
第三者に侵害されたりしない様に保護したり、公平な取引が出来るように
キチンと登録して管理するために行います。
この登録をすることを「登記」と言います。

どんな登記があるか、少し詳しく見てみると…

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
所有権移転登記×土地購入の場合〇×
表示登記××
保存登記××
抵当権設定登記住宅ローンを借りる場合〇 住宅ローンを借りる場合〇 住宅ローンを借りる場合〇 住宅ローンを借りる場合〇 住宅ローンを借りる場合〇

こんなに種類が。それぞれが何の費用か見ていきます。

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧に戻る△

所有権移転登記

今この不動産をだれが持っているか、と所有者を明確にするための登記です。

例えば、土地を持っているAさんが マイホームを建てたいBさんに土地を売った場合
AさんからBさんに持主(所有者)が変わる(移転)するので
それを登録(登記)します。

  • 不動産の売買
  • 不動産を贈与されたとき
  • 不動産を相続したとき

に必要です。

新築マンションや新築建売の場合
前の所有者がいない為、所有権移転登記は不要です。

所有権移転登記の費用相場

司法書士が手続きします。
費用は「登録免許税+司法書士報酬+手続きの実費費用」です。

具体的な相場で見るとこんな価格感。

登録免許税司法書士報酬手続き実費
内容固定資産税評価額×税率
土地:1.5%
建物:2.0%(要件を満たせば0.3%)
各司法書士が自由に設定・調査用登記情報代
・完了後登記簿謄本代
・交通費、通信費
価格相場固定資産税評価による5万~15万円8千円~2万円

固定資産税評価については以下の記事を参照にどうぞ!

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表示登記

建物や土地のプロフィールの登記です。
土地については、所在、地番、地目、地積など。
建物については、所在、家屋番号、構造、床面積など をそれぞれ登録します。

人間で言うところの
「出生届」に似ているかも

例えば、リフォームして増築した場合や、土地の一部分を誰かに売って自分の敷地が小さくなった場合など、
このプロフィールが変わった場合には再度登録(再登記)が必要です。

表示登記の費用相場

土地家屋調査士が手続きします。
土地家屋調査士への報酬+図面、登記事項証明書等の事前調査費用=8~10万円が費用の相場です。

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧に戻る△

保存登記

今この不動産をだれが持っているか、と所有者を明確にするための登記です。
所有権移転登記と似ていますが、所有権移転登記は前の持主から今の持主に所有権が変更した場合に必要になります。
保存登記は初めて所有権を登記する際のみに登記します。

中古マンションや中古住宅の場合は前の所有者がいる為 所有権移転登記。
新築マンションや新築住宅(注文も含む)は保存登記です

保存登記の費用相場

司法書士が手続きします。
費用は「登録免許税+司法書士報酬+手続きの実費費用」です。

具体的な相場で見るとこんな価格感。

登録免許税司法書士報酬手続き実費
内容固定資産税評価額×税率
土地:0.4%
建物:0.4%(要件を満たせば0.15%)
各司法書士が自由に設定・調査用登記情報代
・完了後登記簿謄本代
・交通費、通信費
価格相場固定資産税評価による4~8万円5千円~1万円

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧に戻る△

抵当権設定登記

住宅ローンを組んだあなたが もしも、住宅ローンを返せなくなった場合、この不動産は銀行がもらっちゃいますよ!という約束を公に登録(登記)します。
基本的にこの約束を登録しないと住宅ローンは組めません。

抵当権設定の費用相場

司法書士が手続きします。
費用は「登録免許税+司法書士報酬+手続きの実費費用」です。

具体的な相場で見るとこんな価格感。

登録免許税司法書士報酬手続き実費
内容借入金額×税率
土地:0.4%*
建物:0.4%(要件を満たせば0.1%)
各司法書士が自由に設定・調査用登記情報代
・完了後登記簿謄本代
・交通費、通信費
価格相場借入額による3~5万円2千円~5千円
*建物とその敷地である土地を同時に設定登記する(新築建売など)場合は土地についても0.1%が適用される

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧に戻る△

住宅ローン費用

〇=かかる、△=かかる場合とかからない場合あり、×=かからない

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
住宅ローン費用

住宅ローンを組んで不動産の購入手続きにあてる場合は必ず何らかの諸費用がかかります。
具体的に何の諸費用が、どんな手続きでかかるかと言うと

住宅ローンを組んだ場合の諸費用一覧
手数料

借入先の銀行など、金融機関に支払う手数料。
数万円の場合や 融資額×2%の場合などがある。

保証料

住宅ローンの返済が滞った場合に備え保証会社へ支払う。
借入の期間や借入の金額によって変動。
数十万円を一括で払うパターンや、金利を0.2%上乗せして分割でパターン、保証料0円パターンなどあり。

 

団体信用生命保険

万が一、住宅ローンの返済中に死亡した場合などに、ローンを完済するための保険料。金利に含まれる場合がほとんど。
ガンと診断された場合、3大疾病の場合など、死亡以外のリスクに備えた保険もある。

つなぎ融資金利

抵当権設定前に土地、着工金などの住宅ローンの払い出しが必要な場合にかかる。

印紙代

住宅ローンの契約、金銭消費貸借契約に必要。

登記費用

抵当権設定登記に必要

と、いろいろとケースバイケース。
金融機関や住宅ローンによって借り入れの費用が違ってくるため、金融機関に確認をしてください。

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仲介手数料

△=かかる場合とかからない場合あり

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
仲介手数料

土地を購入したり、建物を購入したりした場合に不動産会社(仲介業者)に支払われる報酬です。

よく見る不動産情報サイトで取引形態が「売主」以外の表示の場合は仲介料がかかります。

SUUMOの売買物件のページ
仲介手数料はいくら?

売買する不動産の価格によって仲介手数料の上限は決まっています

具体的には計算が必要。

物件価格仲介手数料
200万円以下物件価格×5%+税
200万円を超え400万円以下物件価格×4%+2万+税
400万円を超える物件価格×3%+6万+税

計算が面倒くさいという方は↓のサイトなどを利用すると秒で計算が出るので便利かも

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧に戻る△

不動産取得税

〇=かかる、△=かかる場合とかからない場合あり、×=かからない

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
不動産
取得税

不動産取得税は不動産をGETした時にかかる県税です。
不動産に入居、所有権移転をしてから数か月すると都道府県から納税通知書が届きます。

不動産取得税はいくら?

GETする不動産の評価額によって変わります

土地建物
税率評価額×3%
用件を満たすと軽減措置あり
評価額×3%
用件を満たすと軽減措置あり

不動産取得税については別記事にて詳細をまとめます。しばらくお待ちください。
不動産取得税の軽減を受けられると不動産取得税が非課税になる場合もあります。

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固定資産税

〇=かかる、△=かかる場合とかからない場合あり、×=かからない

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
固定資産税

1/1に土地や建物を所有している人が市町村に収める税金です。
中古住宅や中古マンション、注文住宅で土地から、という方の場合、購入して所有権が変更になる日を境に日割りで計算します。
1/1からとするパターンと4/1からとするパータンがあり、地域によってや仲介業者の考え方によって傾向が変わってきます。

固定資産税はいくら?

GETする不動産の評価額によって変わります

土地建物
税率小規模住宅用地…課税標準額×1.4%×1/6
一般住宅用地…課税標準額×1.4%×1/3
課税標準額×1.4%
新築特例あり
一般住宅…3年間 1/2
3F建て、耐火・準耐火住宅…5年間 1/2

具体的な金額や課税標準額については↓記事にまとめてあります。

不動産購入時にかかる「諸費用」の一覧に戻る△

結局それぞれでいくらかかるの?

まず、どんな時、何の物件を買うかによって諸費用がかかるかどうかが変わってきます。

仮に4,000万円の家を買う時の諸費用を実数で見てみます。
設定条件は以下の通り(すべて税込み価格)

新築マンション

専有面積70㎡ 土地1,000万 建物3,000万

中古マンション

専有面積75㎡ 土地1,500万 建物2,500万

新築注文住宅

土地面積90㎡ 建物面積100㎡ 土地1,500万 建築費2,500万

新築建売住宅

土地面積100㎡ 建物面積90㎡ 土地2,000万 建物2,000万

中古住宅

土地面積120㎡ 建物面積95㎡ 土地2,500万 建物1,500万

住宅ローン
借入費用(共有)

3,500万円
35年返済

新築
マンション
中古
マンション
新築
注文住宅
新築
建売住宅
中古住宅
印紙代
(売買、請負、ローン)
3万3万4万3万3万
登記費用
(所有権、抵当権)
26.25万33万31.12万36万42万
住宅ローン費用*173.3万 73.3万 73.3万 73.3万 73.3万
仲介手数料 138.6万 138.6万56.1万 138.6万 138.6万
不動産取得税0万 0万 0万 0万 0万
固定資産税清算 0万 15万 0万 0万 15万
その他*230万0万15万0万0万
合計271.15万262.9万179.52万250.9万271.9万
*1:融資手数料3.3万円、保証料一括払い
*2:新築マンションは修繕積立基金、新築注文住宅は地鎮祭、上棟費の合計

この金額は設定条件を前提とした超概算です。
実際の物件や借入方法、購入のタイミングによって差が出るので不動産会社や住宅会社に確認をしてください。

総額の見積りをもらった際にも、諸費用がどこまで含まれているのか、などのチェックも必要です

About me

谷(たに)です

  • 住宅会社営業ウーマンとして10年以上家づくりのお手伝いをしてきました。
  • 2020年に自邸のマイホーム計画スタート。2023年3月に引渡し。
  • 現職は家づくりの相談をうけたり、不動産屋さんをしています。
  • 2013年産まれの男児と夫の3人暮らし。
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